デイトナRef.6265、Ref.6263について|時計買取.biz

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3代目デイトナRef.6265、Ref.6263について

3代目デイトナRef.6265、Ref.6263

最も製造期間が長く多くのマイナーチェンジを繰り返した3代目デイトナRef.6265、Ref.6263

これまでの手巻デイトナとは一目で違いが分かる箇所がある。これまではストップウォッチのプッシュボタンがだけだったのだが、防水性能を高める為、スクリューダウン機構が備えられている。これによって3代目デイトナは50mの防水性を実現し文字盤にはじめて『OYSTER』の文字がプリントされるようになった。また3代目デイトナは18年の長い製造期間に幾度かのマイナーチェンジをしている。大まかにポイントを分けると、『文字盤』、『針』、『ベゼル』、『プッシャー』、『リューズ』あとはケースのシリアル番号の製造年とブレスレット&フラッシュフィットの年代の整合性が重要なポイントである。またバックケースも年代違いのモノが使われていると大きく価値を下げてしまう可能性があるので要注意である。

3代目デイトナの文字盤の変革

オリジナル第1期『ロゴ無し』
3代目デイトナロゴ無し

ブラックとシルバーダイヤルの2色展開が基本であった。初期の頃は6時位置の12時間積算計の上に『DAYTONA』表記は入っていなかった。最初期の通称『マーク1ダイヤル』は1969年~1971年の極わずかな製造期間と言われており、6時位置が『T SWISS T』とだけプリントされている。後に1971年~1975年頃まで製造された通称『シグマダイヤル』。『T SWISS T』の前後に『σ』マークが付いている。σマークはダイヤルにゴールドやプラチナなどの貴金属を使用している証としてプリントされている。同年代に製造されていたパテックフィリップなどの別ブランドでもσマークは確認されている。主にインデックスが金で出来ている。ちなみにシグマダイヤルではない他(交換用ダイヤルも含む)のダイヤルのインデックスも同様の金が使われている。

クォーツショックの影響で、誕生したともいわれるシグマダイヤル

日本製のクォーツ時計が安くて正確な時計が大量に生産されたことに煽りを受け、機械式時計の文字盤に高価な貴金属を使用する事で、量産型の安価な時計との差別化を図ったと言われている。

オリジナル第2期『ビッグ表記デイトナ』
3代目デイトナビッグデイトナ

最も評価額の高いダイヤルである『ビッグデイトナ』。別称『ビッグレッド』とも言われている。その名の通り、交換用ダイヤルのスモール表記と比較するとフォントが太くサイズも大きい。1975年頃から1988年まで製造されていた文字盤である。シグマダイヤルからビッグデイトナに切り替わったばかりの頃に、σマークとビッグデイトナが両方プリントされた個体も確認されている。

交換用ダイヤル『スモール表記デイトナ』
3代目デイトナスモールデイトナ

通称『スモールデイトナ』。ロレックスでオーバーホールをした際に、劣化を理由に文字盤の交換をされてしまった仕様である。販売時点でこの仕様は存在しないため、スモール表記はオリジナルダイヤルではないと判断され、3種類の内で評価が最も低い。トリチウム夜光とルミノバ夜光と2タイプ存在する。ダイヤルの判定として最も簡単な方法がブラックライトを当てるとわかる。オリジナルはインデックスが緑色に反応し、交換用ダイヤルは青白く反応する、もしくは反応しない。

初期と後期のダイヤルには針の違いもあるので要注意

初期

3代目デイトナ針の違い(初期)

後期

3代目デイトナ針の違い(後期)

上記の画像を比較するとよくわかるが、クロノグラフ針の形状が変わっている。初期のものは正三角形にに近いが、後期は二等辺三角形のような形状をしている。また、3つ目の中の針も初期と後期では太さが違う。ちなみに3つ目の中の針は目玉の色に反転した針になる。目玉が黒なら針は白、目玉がシルバーなら針は黒となる。

3代目デイトナのベゼルの変革

オリジナル第1期『3代目デイトナ1型ベゼル』
3代目デイトナベゼルMK1

数字や目盛りが内側寄りに印字されている。3代目デイトナの最初期に作られており最も価値がある仕様。
プラスチックベゼル:1969年~1974年頃までの製造。プラスチックベゼルはステンレスに比べて耐久性が弱いため、状態の良い個体が少ない。また文字がセリフが付いている(※書体にハネがある)。
ステンレスベゼル:1971年~1976年頃までの製造。

オリジナル第2期『3代目デイトナ2型ベゼル』
3代目デイトナベゼルMK2

数字や目盛りがセンター寄りになっている。1型よりも若干相場は落ちるものの殆ど変りはない。
プラスチックベゼル:1974年~1979年頃までの製造。1型に比べセリフがない。
ステンレスベゼル:1976年~1985年頃までの製造。

オリジナル第3期『3代目デイトナ3型ベゼル』
3代目デイトナベゼルMK3

2型同様でベゼルのセンター寄りに文字が刻印されているが、『5』の数字に特徴がある。1、2型と比較すると分かるのだが、5の縦線が少し長い。2型ベゼルと価値としては大きな差はなくこちらのベゼルも非常に希少である。
プラスチックベゼル:1979年~1988年までの製造。
ステンレスベゼル:1985年~1988年までの製造。

交換用『3代目デイトナ4型ベゼル』
3代目デイトナベゼルMK4

残念ながら?オーバーホールの際に交換されてしまった交換用ベゼル。特徴としてはプラスチックベゼルの場合『UNITS PER HOUR』の『S』のアルファベットが滑らかな曲線の書体に対し、オリジナルベゼルはいずれも角ばった印象の『S』になっている。ステンレスベゼルの方は、7に注目するとわかる。一角目の縦の棒線がないものが特徴。

3代目デイトナのプッシャーの変革

オリジナル第1期『3代目デイトナ0型プッシャー』
3代目デイトナ0型プッシャー

1966年~1969年頃に製造されており、主にRef.6240のパーツとなっている為、3代目デイトナに採用されているものは非常に少ない。発売最初期のみに見受けられるプッシャーの形状。後に改良されていくのプッシャーとの明らかな違いは溝の深さ。グリップが効くように溝が彫られているが初期のものは浅く溝が彫られていることが特徴である。

オリジナル第2期『3代目デイトナ1型プッシャー』
3代目デイトナ1型プッシャー

1969年~1972年頃に製造。0型プッシャーと比較すると溝が深くなった印象を持つ。山の数は32個で構成される。指のかかりが良くなり操作性が格段にアップした。こちらも非常に希少なパーツである。

オリジナル第3期『3代目デイトナ2型プッシャー』
3代目デイトナ2型プッシャー

1972年~1985年頃に製造。山の数は22個で構成される。1型プッシャーよりと違い、溝というよりは凹凸が山型になった印象を受ける。これがオリジナルパーツの最終型となり、こちらも非常に希少なパーツである。

マーク3交換用『3代目デイトナ3型プッシャー』
3代目デイトナ3型プッシャー

1985年~1988年頃に製造。現存する手巻きデイトナの多くは、プッシャー交換されているものが多いので殆どこのタイプに代わっている。交換用プッシャーでもあり、特徴としては円柱部分に溝がある事。そして、これまでのどのプッシャーよりも指が引っかかる山がはっきりとしいる。

3代目デイトナのリューズは3タイプ

3代目デイトナ用リューズ700型
3代目デイトナ用リューズ700型

1950年代~1972年頃まで使われていた7mmリューズ。特徴はドットが無く、リューズに少しくびれがある。

3代目デイトナ用リューズ702型
3代目デイトナ用リューズ702型

1972年頃~1980年代まで使われていた7mmリューズ。特徴はトリプロックリューズで、リューズに少しくびれがある。

3代目デイトナ用リューズ703型
3代目デイトナ用リューズ703型

1980年頃~1990年代後半まで使われていた7mmリューズ。特徴はトリプロックリューズで、リューズにくびれが無くなった。

3代目デイトナのムーブメント:バルジュー社製Cal.727

3代目デイトナバルジュー社製Cal.727

ブレスレットとフラッシュフィットの仕様

初期『巻きブレス7835/271』
7835/271

1960年代後半~1970年代半ばまでの手巻デイトナに装備されていたブレスレットとなる。横からの断面はステンレスの板を折り曲げて、巻き込んだような形状をしている。よって通称『巻きブレス』と言われている。フラッシュフィットとブレスレットが分離できる仕様になっている。

中期『巻きブレス7835/371』
7835/371

1970年代半ば~1970年代後半の手巻デイトナに装備されていたブレスレットとなる。フラッシュフィットとブレスが分離しない一体型となっている。ブレス脱着の際にパーツがバラバラにならないというメリットと、ブレスが壊れた時に修理しにくいというデメリットがある。

後期『ハードブレス78350/571』
78350/571

1970年代後半~1980年代の個体に付いていたブレス仕様となる。これまでの巻きブレスと違いコマが無垢になった。これまでの巻きブレスよりも耐久性が増しブレスのサイズ調整も簡単になった。フラッシュフィットとブレスレットは分離できる仕様。

3代目デイトナにおけるシリアルナンバーで推測する製造年

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