皆さんは定期的に時計のお手入れはされていますか?
日頃のお手入れがしっかりされていれば時計も綺麗な状態で長く使えますし、もし手放す時がきたら高値で買い取りが狙えるでしょう。
買い替えたばかりの人はせっかく手に入れた時計ですから、毎日とはいかなくてもお手入れを心がけるのをおすすめします。
今回は、時計屋さんでない一般の方でもできる毎日の簡単な時計のお手入れ方法をお伝えします。
①ケースのお手入れ方法
ケースは時計の顔となる部分ですので、ここが汚れているとせっかくの時計が台無しです。
少しの汚れであれば、
柔らかい布か天然のセーム革などで優しく磨いてください。 細かい隙間に溜まった汚れは、赤ちゃん用の細い綿棒で取り除くか、布を挟むようにして優しくこするようにして磨いてください。
セーム革とは?
セーム革とは、本来カモシカの毛皮を油でなめしたものを指します。一般的にはシカ、ヤギ、ヒツジなどの毛皮を植物油でスエード状になめした革も含まれます。
セーム革には大きく分けて2種類あり、天然のセーム革と人工のセーム革があります。
天然のセーム革は非常に柔らかく素材を傷つけないため、貴金属には天然のセーム革の方が適しています。
購入する際はセーム革の種類をよく確認しましょう。
②ベゼル・リューズのお手入れ方法
凹凸のあるベゼルやリューズは、その凹み部分に汚れが溜まりがちです。
また、回転する仕様のベゼルですと、ケースとの間に汚れが溜まり、上手く回転しなくなってしまう原因にもなります。
綿棒やブラッシングなどで汚れを掻き出すようにお掃除してください。③ブレスレットのお手入れ方法
ブレスレットの裏側や裏蓋は、時計を付けているときは肌に触れているので皮脂汚れが付きやすいです。
コマ同士の隙間や、ケースとの繋ぎ目など、細かい隙間に汚れが入り込んでしまいます。
表面の汚れはクロスやセーム革で拭き取り、隙間に入り込んだ汚れは
毛が柔らかく細めの歯ブラシで優しく掻き出しましょう。④ベルト(革・レザー)のお手入れ方法
革製品、レザー製品は汗が付くと染みや匂いが付いてしまいますよね。
水分に弱いのと、強い日差しも色落ちや劣化の原因にもなってしまいます。
汗などの水分が付いてしまったなと気づいたらすぐに乾いた布やティッシュ、水分を吸水性の高い布で拭き取るのがポイントです。
また、素材ごとに適した消臭スプレーを定期的に吹き付けると匂いが付きにくくなるのでおすすめです。
先の尖ったものでお手入れはダメ!
小さな隙間だと爪楊枝などで掻き出したくなっちゃいますが、
先が尖ったものでお手入れすると傷になってしまう可能性があるのでオススメしません。 日々のお手入れをしっかりしていれば、汚れも溜まりにくくなります。
しつこい汚れでどうしても取れない・・・という時はお店にオーバーホールを依頼して、メンテナンスも兼ねて綺麗にしてもらいましょう。
腕時計の置き場所にも気を付けて!
お手入れ方法を一通り紹介したところで、最後にもう一つ大事なポイントをお伝えします。
腕時計を故障させず長持ちさせる大事なポイント、それは「置き場所」です。 時計はたくさんの金属パーツで出来ています。その時計を動かすための金属に磁気が帯びてしまうと正確な働きができなくなり、時刻が遅れたり止まったりする原因となってしまいます。
スマートフォン、パソコン、家電など、磁気を発生させるものの近くに腕時計を一緒に置いておくのは避けましょう。
ま
また、鞄の中に入れっぱなしも要注意です。
お財布の留め具に使われているマグネットは強力な磁気があるので、お財布と一緒に鞄の中に入れっぱなしにしていたのが原因で時計の精度が狂ってしまうことも少なくありません。
磁気の影響を腕時計に与えない方法は簡単です。
「腕時計と磁気を発生させるものから遠ざける」ことです。
遠ざけるといっても、少なくとも「5cm以上」対象物と離して置いておくだけ。
それだけでほぼ磁気の影響を受けることはありません。
磁気に強い時計もある
置き場所と磁気についての説明をしましたが、「いちいち置き場所や磁気に気を付けないといけないのは面倒・・・」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方には
「耐磁時計」の購入をおすすめします。
最近では各時計ブランドで磁力の影響を最小限に抑えようと「耐磁時計」の開発が進んでいます。
IWCやロレックス、グランドセイコーなど、強化耐磁モデルとして発売しています。
【IWC パイロット・ウォッチ・オートマティック ・トップガン】出典元:IWCシャフハウゼン
【ロレックス ミルガウス】出典元:ロレックス公式サイト
【グランドセイコー スポーツコレクション】出典元:グランドセイコー公式サイト
便利な世の中になっていく分、磁気を放つものが生活の中でも多くなってきています。
磁気での時計の不具合を気にせず身に付けたい方は「耐磁時計」を選んでみるのが良いでしょう。
買取に出すときも出来るだけ綺麗な状態で
時計を買取に出す際も、お店に出す前に自分で拭き取れる汚れは取り除いておきましょう。
「大事に使われていたんだな」「古い型だけど状態はとても良い」など、時計を査定した時の印象で査定額がアップする可能性があるからです。
しつこい汚れがある場合は、事前に査定店に伝えておけばお店のほうで汚れを取り除いてくれますし、マイナス要素にはなりにくいのでしっかり伝えたほうが良いでしょう。
大切な時計を綺麗に長く使えるように、ぜひ日々のお手入れをしてみてくださいね。