なぜロレックスなのか
そんな中、なぜロレックスは日本人に絶大な認知度を誇ったのか。
その理由の一つに戦後最大のスターである故石原裕次郎氏の影響が大きかったのはないでしょうか。
その時代の若者の流行を取り入れ、常に新しいものを追い求めた故石原裕次郎氏のスタイルを若者はこぞって真似をしたと聞きます。
その故石原裕次郎氏がプライベートでも愛用していたロレックスをドラマでも着用した事でロレックスの名は一気に広まったのでしょう。
かの有名なGMTマスター「1675」青/赤です。
当時では手の届かない代物であったのは間違いありません。
昭和40年「1965年」当時の消費者物価指数を調べました。
当時と令和元年を比べると4.2倍にもなっております。
※商品により上昇率が変わりますので、全てが一律4.2倍ではありません。 ちなみに当時の一般的な商品の値段を調べたところ、
・カップアイス:20円
・ラムネ30円(瓶は返却)
・ノート:30円
・ビール(350ml):120円
・大卒初任給:2万円
となっております。
ロレックス1675の定価も調べました。
当時の資料をなんとか見つけ出し、オイスターブレスの定価を見つけることが出来ました。
・1675 SS オイスターブレス:144,500円。
上記、大卒初任給の7.225倍の価格です。
それでは、令和元年の大卒初任給はいくらだったのでしょうか。 厚生労働省の調査結果によると、210,200円という調査結果が出ております。
ロレックスでは2020年1月に定価改定が行われておりますので、2020年4月現在の定価は1,020,800円です。
令和元年の大卒初任給の約4.86倍です。
やはり今と比べても、当時のロレックスがいかに高級品であったかがわかります。
ロレックスを持ちたい。
当時の若者たちはいつか俺も、私もと憧れていたに違いありません。
私も世代なら強く思ったことでしょう。
あくまでも私の主観ではありますが、ここから日本人のロレックスに対する知名度が一気に上がったのではないかと思います。
ただし、知名度は上がりましたが、近年のように好きな著名人と同じものを持ちたい、身に着けたいという風潮ではなかったように思います。